眠剤愛好家

今日病院に行ってきた。

私はもう何年も眠剤を飲んでいる。

 

子供の頃から 〝眠れない” 子供だった。

 

それは何年たっても 肉体労働をしても変わらない。

 

私の座ったすぐ近くにおばあさんがいました。

すぐに私に話しかけてきました。

「ここは何人医者がいるの?」

私はこのおばあさんは結構待ち時間が長いのだろうと思いました。

心療内科は何処も酷い混雑していると聞いたことがあります。

この病院もいつも患者さんで一杯です。

 

初めは一人できていたと思っていたのですが離れた所に

娘さんがいたようで私に話しかけてから数分後娘さんの席にいき二人で話をしていました。

 

とにかく待ち時間が長すぎて具合が悪くなってきた

帰りたい

今の薬を飲んだらすぐに眠れるのに

施設になんて入りたくなかった

こんなところに無理やり連れてこられた

生きていたくない

死にたい・・・・・・

 

娘さんはこの一言一言に反論をしていて

結構な大声で言い合いになってしまっていました。

おばあさんは泣きながら死にたいと言い

もう側で聞いていた私の方が切ない気持ちになるほど

この二人のやり取りは心が悲しくなる会話でした。

 

多分娘さんの言っていることは間違いないのだろう。

私の母も年を取って物忘れも酷くなってきている。

このおばあさんはそれでも必死に色々な事を訴えていた。

ここの病院で先生に話を聞いてもらい心が落ち着けば良いのですが・・・

 

夜 眠れないと言うのは悲しい気持ちをさらに膨らませる。

 

寝ている間だけでも気持ちが休まるのならこの方に合った眠剤を処方してせめてゆっくり寝られたらと 思わずにいられなかった。